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06-08
緒方さんは、まさに呆然といった感じでオレのことを見ていた。
さっきまで緒方さんが手に持っていた煙草はベランダの床の上に落ち、火も消えていた。
それはそうだろう。
オレが何を言っているのか──分かるワケがない。
だって、オレは肝心なことを話していない。
オレの果たすべき『目的』のこと。
何故オレと塔矢がそのために離れなくてはならないのか。
でもそれだけは、今は話すことは出来ない。絶対に。
ごめんね、緒方さん。
オレ────
「進藤!」
…耳によく馴染む、オレを呼ぶ声。
遠くから、オレに呼びかける声。
この声は。
緒方さんを見ると、いつの間にか視線はオレからベランダの外へと向けられていた。
でも、緒方さんはそれすらも呆然とした感じで見ている。
思わず緒方さんの視線を追いながら、先程あの声が聞こえた方へと視線をやる。
そこには。
「進藤!!」
「……塔矢?」
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